かってに犬飼冥論(^ω^・U)

物語の核心にいそうなのに、結局は中心にいられない犬飼くんが好きだ、そして気になる追いかけたくなる補完したくなる

ミスフルという物語から1人外れた存在なんだよな、犬飼くんは。ごく普通にミスフル読むとね…
ドラマを背負っているのに、人間関係の外にいようとする。
猿野くんとのライバルイベントも御柳くんに奪われてるし主人公級の必殺技だってたくさんもってるけど独りよがりだし
独り皆と壁を作って、訳も分からずキレたりするし。
はたからみて感情が読めない子です。


みな、大神さんの事故で一番ダメージ受けてるのは御柳くんだという。
たしかにそう思う。目の前で尊敬している人を失うことの衝撃を思うと、よくグレ方があれくらいですんだなと思う。
(華武の面々との出会いは大きかったんだろうね。よかったね…!!)


しかし精神の状態は本人しかわからないのだ。
きっと犬飼くんの精神だって限界だったのだ。
大神さんを失ってボロボロで、でも辰の手前頑張ってたんじゃないか。
そこから、不良たちによって、大神さんと自分を危うく繋いでいた糸が切れた…「野球ができない」状態まで追いこまれて。
犬飼くんにとって「野球」と「大神さん」はとてもとても大きなものだったのだと思う。
むしろ、野球ができない自分は価値がない、くらいに自己評価が低そうだ、小学生時代の彼は。


だからこそ完全に自分が崩壊しまう前に、憎しみを全て御柳くんにぶつけることしかできなかったんじゃないか。
いくらなんでも、不良の言い分がウソだと薄々気付いていたんだと思うんだ。
それでも大神さんが死んだ責任と、自分が野球を出来なくなった原因を、友人という温かい関係を犠牲にしてまで押し付けないと生きていけないほどモロくて、子ども、だったんだろうな…


野球に関して自信を持てるように、いや持たざるを得なくなった後の彼の無愛想と無関心(自分へも他人へも)は、野球以外に自分の価値を見いだせない、自己評価の低い性格のまま、野球だけに自信が特化した結果だと思う。


珠に傷だらけという表現はぴったりだとおもう
周りにも才能にも恵まれ過ぎてるのにそれ以上に大神さんに野球にとらわれてしまっている犬飼くん

きっと彼は色んな人の好感度を連載を追うごとに下げていってしまったのではないか
でもその閉そく感がなぜだか気になるのだ
幸せになって欲しいのだ
彼の気持ちをわかりたいのだ
自己完結で終わって欲しくないのだ
あああもう!!!!!


物語の主人公として、彼をみるとすれば。

人と上手く関係を築けなかった少年が、「野球」を通して「友人」関係が初めてできて。
野球で褒められたり認められてりすることですこしずつ成長して。
ダメ押しで「大神さん」という、生きる上での目標となる大恩人とであって。
(↑ここらへんはかなり私の妄想というか願望)

これからというときに「大神さん」を失って、その精神的ダメージを埋めるために形見のノートをもとに「野球」を続けていたけれど、
不良の襲撃によって腕がダメになって、唯一の支えであった「野球」すら奪われて。

どうしようもなくなった彼は「大神さんの死」と「野球の消失」の責任を、不良たちの一言から「友人」であった御柳に押し付けることで、精神をなんとか保って。

(「大神さん」「野球」「友人」という、彼の全てを奪われたような状況で、辰羅川くんがずっとそばにいて、野球ができなくてもソフトを一緒に続けてきてくれたのは本当に恵まれていると思う。個人的にはここに「犬飼の姉」の存在も絡んでくるんではないかとにらんでいるんだけども、本編では全く出てきてないので妄想でしかないですははは。とにかく、彼は周りにとてもとても恵まれている。)


それからは復讐の道具として野球を極めようとしていて。
大神さんのためだけに野球をやろうとしていて。
(きっと辰羅川くんは犬飼くんの心の闇がはれるまで付き合う覚悟で、ずっとずっと待っていたんだろうね…!!!)


で、ここからだよ!!
本来、物語の主人公として描かれるべきなのは以下の部分なのだ。

野球で誰にも負けない自信を持てるようになって、十二支高校野球部で過ごすうちに、仲間との絆を深め、自分自身のために野球ができるように、彼は成長した。野球を通して、御柳とも和解できた。大神さんという存在も、自分の中で昇華できた。大神さん、そして野球は彼にとって精神的な枷ではなくなったのだ。

たしかにミスフルを読むと、そういうラインになってはいる、なってはいるのだけど。

そういう犬飼くんの精神的成長の見せ場が、本編では非常に分かりにくいのだよ!!!
だから彼はまだ、「野球」と「大神さん」と「生きるために失った友人」に囚われたままなのように思えるんだよ!!!!!

いかんせん、伏線っぽい行動だけ見えて、結局彼の心理の深いところは描写されていないんだよ。
そこがもどかしいのだよ。
だからこそ、読み説きたいんだよ…
ただの異質なワガママ野郎のままで、彼をミスフル世界にいさせたくはないんだよ…

…というわけで私は日々犬飼くんの妄想ばかりしています。