ミスフル1話読みながら書いたメモ。1話でこの量とか…!!

女子更衣室覗きシーンという、学園コメディの王道で始まる
さわやかさのかけらもない主人公ktkr
ギャグにおいてもキャラクターの設定においても極端なまでに正反対なものをもってくる。コントラストがはっきり。ベタを追求した結果個性的になっている感じ。
(一番最初のギャグのお嬢様+ヤンキー武器とか、猿野が女子に見つかってから自ら女子更衣室に突入するとか)
特に女子更衣室にカメラもって、しかもまがまがしい武器をもった女子ふたりを肩に乗せて突入するシーンは、彼の女子に対する節操のなさ、バカバカしい勢いと怪力っぷりを印象付ける効果としても素晴らしい。
女子に対する節操のなさ→だから凪さんへの一目ぼれと、4話の決意が生きてくる。

1話のギャグは、静→動という流れが多い。(無言のコマの使用)
後々、動動動→常に加速&試合シーンに一発切り替えになるとは思えないw

女子の猿野に対する落書きの容赦のなさwwwしかしなぜ自殺前の人みたく学ランがきっちりたたまれていて、さらに靴が揃えられているのかwwwそしてこかんのぬの!ww
そしてこのページのモノローグに、鈴木先生のギャグセンスが光っていると思う
「春の日差しに木々が鮮やかに色づき始める4月――ここ十二支高校も元気いっぱいな新入生達であふれていた――――」
「猿野天国一年B組彼女いない歴15年
彼の元気いっぱいさに女性陣もありったけの誠意で答えていた」
「『すべては彼女ゲットのため』この時 彼の顔は何かを成し遂げた男の顔であった」
これは今までの流れと画面がないと面白くない。漫画らしいギャグなんだけど言葉のセンスも問われるという…!!(うまく説明できないらしい)
このページに天国の対比としてサッカー部員&女マネのラブラブカップルの会話を挿入し、彼の満足しきった顔と情け容赦ない落書きと裸、そしてうえのモノローグで彼のキャラクターはきっちり確立してる!みごととしかいいようがない。
そしてこの情けないキャラクターが一生懸命頑張る姿が我々のこころを打つわけです。

後々死亡扱いされることが定番ギャグとなる感がある沢松だけど、1話では逆に天国を弔っているのかw
キン肉バスター、ジャギ様、DBのグレートサイヤマン編…一話からジャンプネタ多いな!!

そういうジャンプネタの中にさりげなくときメモの「伝説の樹」ネタを織り込むあたり、信也先生のコッソリおたくっぷりがうかがわれる。(あと「強制イベント」とかのゲーム用語ねw)
覗きの時のスポーツカップル、そして直後の好きな子からの「野球部に彼氏いる」宣言からの「高校球児が憎い」「高校球児の毛という毛を剃り尽くす」発言。その前にしっかり老人ネタ(静)もいれて怒り(動)がわかりやすくなっているギャグ構成。

一緒に覗きとかしつつ、いざというときストッパー役となる沢松はぼっちゃんぽいなーと連載当時から思ってたけど、彼は実はいいところの坊ちゃんだという話が連載後深夜先生のブログで明かされた。元気ハツラツな猿野と気弱な坊ちゃん(妄想)の沢松がどうやって仲良くなったのか妄想が広がるね!!幼稚園から一緒って!!しかも天国の振られエピを全部覚えてるって!!鬼ダチだよなぁまったく。思ったのだけど黄泉や九泉と別れたのっていつだろう?幼稚園入る前なんだろうか。沢松は猿野家の家庭の事情知ってたんだろうか。こんだけ付き合いが深いと知らなかったとしてもどこかのタイミングで話してそうだよね。二人の関係妄想楽しい。とりあえず幼稚園受験失敗して普通の幼稚園はいって小さくなってた(そして家族に冷たい目で見られてた)沢松に猿野が声かけて仲良くなったと脳内補完しておきます。

沢松の講義、女人はズバリ部活男にメロメロ理論。
運動部か、文化部かの選択でも猿野は適当っぷりを発揮。運動は嫌だ、に深い意味をつけようと思えばつけれる(黄泉と比較され、野球の才能のなさを九泉につきつけられて捨てられたというトラウマからの発言、とかね)わけだが、多分1話の時点では考えてなかったんじゃないかな…

ウェイトリフティング部。「腕っぷしに自信あり」の伏線。
猿野の負けず嫌いな面も演出してる。(少年漫画の主人公ぽいな!)
「今まで俺に喧嘩を売ったやつはことごとく…自信をつけて帰っていったぜ」
真剣な顔+で、またしてもコントラストはっきりしたギャグ。

ここまで非常に男くさい漫画である…
が、ここで凪さんが登場した時の華やかさといったらなかった。
画面がら作者の、このヒロインにかける愛が伝わって来るようであった。
…はい、スポーツラブコメですね!!

凪さんはリフティング部に筋トレ用のダンベルをとりにきただけで。
凪さんの印象を良くしようともう、調子にのって大ボラ吹きまくるわけですよ、明らかな嘘を笑。自分はすごい野球選手だって。そのお調子ものっぷりにイらっとするか笑うかは人それぞれ。
そして今まで高校球児に憎悪を燃やしていたのに、凪さんのためなら「永遠の野球少年」なんていっちゃうし。打球校舎越え宣言。

そして十二支の伝説へ。止まっていた十二支の伝説と、それを再び動かした猿野。ここの演出は鳥肌ものでした。かっこいーー!直後に腰痛めてへたるあたりがギャグ漫画なんですけどね。

今思うと、この伝説が動き出す、はすごく考えさせられるものがあるなぁ。
偶然なんかじゃなく、猿野は野球をやるべくして十二支に入学し、十二支を甲子園に導く運命にあったんじゃないか。それは大神さんの費えた夢と、強い想いがひき寄せた運命じゃないか。そもそも他のメンバーが十二支にあつまったのだって、神がなせる技だとすれば…。まさに大神さんはミスフル世界の神なのかもしれない。じゃあなんで、一年目華武と正式に試合もせずに負けちゃったのか。とおもったりしたんだけど、それって芭唐が華武に入ったのが神の想定外のことだったんじゃないかなと思うんだよね…イレギュラーが発生した。それは犬飼と御柳の理不尽な確執で。本来は御柳も十二支に入って、レギュラーになってたんじゃないかなって。ちょっと思うんだよね。だから十二支は甲子園優勝(おそらく)までかなり回り道をしたんじゃないかな。「大神さん」の存在が、ミスフルを一気にメタフィクション妄想に狩りたてます。大神さんについては、ほんとに必要最低限しか描写されていないしね。

で、一話を読んだ当時の感想は、南国アイスみたいだ!でした。
このままラブコメギャグ路線にすすむのか、それとも最後のモノローグのようなシリアス路線に進むのか。どっちも書けそうな作家さんではあるよなぁって。

で、天国の印象ですよね。馬鹿で女好きだけど何かやってくれそう、なわくわくかんは十分出せている。でも、凪さんへの想いの強さがまだこの時点では不明確で。ここから4話へかけて凪さんへの想いを強くしていく展開が、まじで神だよーースポーツラブコメ好きとしてはもうっ名作と言わざるをえないんだよーーー!!